ロシア出身の資産家である Alex Konanykhin氏が、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を「憲法違反で大統領になった戦争犯罪者」と非難し、身柄を確保した人に100万ドル(約1億1500万円)の賞金を支払うとSNSに投稿していたことが分かりました。同氏はまた、2022年2月24日からロシアの侵攻を受けているウクライナへの支持も表明しています。
アメリカのテレビ局であるKATVが2022年3月2日に、ロシアからアメリカに亡命した資産家であるAlex Konanykhin氏がLinkedinなどのSNSに「プーチン大統領に100万ドルの懸賞金をかける」と投稿したと報じました。当該書き込みには、「お尋ね者:生死を問わず。大量虐殺者ウラジーミル・プーチン」と書かれた画像が添付されており、殺害をほのめかすものだったためか、記事作成時点では 削除されています。
Konanykhin氏は、画像を添付せずに改めて投稿した書き込みの中で、「私は憲法の定めるところに従い、ロシアの法律と国際法の下でプーチンを戦争犯罪者として逮捕した者に100万ドルを支払うことを約束します。プーチンはロシア国内にある集合住宅を爆破する特殊作戦により政権を獲得し、その後自由選挙を排除し、反対する人を殺害するという憲法違反を犯したので、ロシアの大統領とは認められません。ロシア民族として、またロシア国民として、ロシアの 非ナチ化を進めることは私の道徳的義務だと考えています。また、私はプーチンの軍勢の猛攻に耐えようとしているウクライナの英雄的な努力への支援を今後も続けていきます」とつづっています。
KATVによると、Konanykhin氏は故郷であるロシアとの間に確執があるとのこと。1966年生まれの同氏は、モスクワ物理工科大学に在学する大学生だった時に、企業を経営していたことを理由に退学処分となりました。その後、ゴルバチョフ政権下の経済改革の波に乗り、わずか数年で大手建設会社の社長になったほか、銀行の経営にも乗り出して1992年にはロシアで最も裕福な人の1人に数えられるようになったとのこと。
1996年には、アメリカで妻とともに在留資格に関する違反で逮捕されましたが、これはロシア当局からロシアの銀行の資金を横領したと告発されたことを受けてのものだとされています。
最終的にアメリカへの政治亡命を認められたKonanykhin氏は、リモートワーク管理サービスを手がける企業を設立したり、起業家が投資家にアイデアを売り込むソーシャルメディア番組「Unicorn Hunters」に出演したりしているそうです。
同氏はFacebookに、「賞金に関する私の申し出が注目を集めているようです。もし100万ドル出す人が1000人集まれば、10億ドル(約1150億円)になるでしょう」と投稿しました。
https://gigazine.net/news/20220303-russian-businessman-bounty-putin/