24日、「桜を見る会」前夜祭事件や118回もの虚偽答弁について、衆院議員会館内で“謝罪”会見を開いた安倍前首相。「深く、深くお詫び申し上げる」「政治責任は極めて重い」「信頼回復に努力する」と反省の弁を繰り返したものの、うわべだけ。舞台裏は見え透いた三文芝居のような会見だった。
■口先だけの「信頼回復に努力」
24日午後の「安倍氏夕方会見」の一報を受け、日刊ゲンダイ記者は永田町に向かった。ところが、安倍事務所が発した案内は、自民党を担当する記者クラブ「平河クラブ」所属メディアに限定し、用意されたのもたった24席のみ。日刊ゲンダイやフリーの記者は排除されたのだ。
記者は狭い会見場で自民党スタッフに入場を懇願。「首相会見では本紙が所属する雑誌協会にも枠があり、参加できることもある」と告げると、スタッフは「そうなんですか。コロナ対策もあって、安倍事務所から平河クラブオンリーと指示されている。安倍事務所に聞いてください。ここにはいませんが」と取り付く島もない。会見後、安倍事務所を訪ねると、ファクスでの質問を求められた。言う通りに送ったものの、期限までに回答はなかった。
「(会場は)遅くまで予約すればいいだけだ」
クラブ限定はコロナ対策を盾にしたメディア選別だ。会見が行われた第3会議室は定員42人の小さな部屋で、会館内にはもっと大きな部屋がいくらでもある。わざわざ小部屋を選んだとしか思えない。SNS上でも<質問者を選別して説明責任を果たしたなんてちゃんちゃらおかしい>との批判が上がっている。
会見でも「もっと広い部屋でより開かれた会見であっていいのでは」との質問が出たが、安倍は「できる限りご質問に答えさせていただきたい」とはぐらかす。参加できない記者が大勢いるのに、つくづくテキトーな男だ。
さらに、会見時間にも仕掛けがあった。
この日の司会はなぜか、安倍政権時代の内閣広報官だった長谷川栄一氏。安倍氏の首相在任中は「この後の予定があります」として、よく会見を打ち切ったものだが、暇な前首相にその言い訳は使えない。そこで長谷川氏は「会議室の予約が午後7時までです」と繰り返し、打ち切りをもくろんだのだ。
場外のフリー記者からは「遅くまで予約すればいいだけだ」との声が上がった。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/283169
■口先だけの「信頼回復に努力」
24日午後の「安倍氏夕方会見」の一報を受け、日刊ゲンダイ記者は永田町に向かった。ところが、安倍事務所が発した案内は、自民党を担当する記者クラブ「平河クラブ」所属メディアに限定し、用意されたのもたった24席のみ。日刊ゲンダイやフリーの記者は排除されたのだ。
記者は狭い会見場で自民党スタッフに入場を懇願。「首相会見では本紙が所属する雑誌協会にも枠があり、参加できることもある」と告げると、スタッフは「そうなんですか。コロナ対策もあって、安倍事務所から平河クラブオンリーと指示されている。安倍事務所に聞いてください。ここにはいませんが」と取り付く島もない。会見後、安倍事務所を訪ねると、ファクスでの質問を求められた。言う通りに送ったものの、期限までに回答はなかった。
「(会場は)遅くまで予約すればいいだけだ」
クラブ限定はコロナ対策を盾にしたメディア選別だ。会見が行われた第3会議室は定員42人の小さな部屋で、会館内にはもっと大きな部屋がいくらでもある。わざわざ小部屋を選んだとしか思えない。SNS上でも<質問者を選別して説明責任を果たしたなんてちゃんちゃらおかしい>との批判が上がっている。
会見でも「もっと広い部屋でより開かれた会見であっていいのでは」との質問が出たが、安倍は「できる限りご質問に答えさせていただきたい」とはぐらかす。参加できない記者が大勢いるのに、つくづくテキトーな男だ。
さらに、会見時間にも仕掛けがあった。
この日の司会はなぜか、安倍政権時代の内閣広報官だった長谷川栄一氏。安倍氏の首相在任中は「この後の予定があります」として、よく会見を打ち切ったものだが、暇な前首相にその言い訳は使えない。そこで長谷川氏は「会議室の予約が午後7時までです」と繰り返し、打ち切りをもくろんだのだ。
場外のフリー記者からは「遅くまで予約すればいいだけだ」との声が上がった。
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