きょうから施行、韓国人は自費で2回検査…韓国に来る中国人は入国後無料検査
中国政府が11日、韓国からの入国者に対し、搭乗前48時間以内の新型コロナウイルス診断検査陰性確認書を2枚提出させる検疫強化措置を開始した。ところが、韓国政府は「まったく同じ措置は検討していない」としており、騒動を呼んでいる。
防疫当局と駐韓中国大使館によると、同日0時から中国行きの直行便による出国者は国籍に関係なく、少なくとも3時間間隔で2回検査を受けなければならないという。中国大使館が指定したそれぞれ別の医療機関2カ所で検査を受けなければならず、検査費用は乗客自身が負担する。これまでは出発日から72時間以内に発行された陰性確認書が1枚あれば良かった。国土交通部によると、中国行きの便の搭乗客は1週間に約4000人だとのことだ。
これに対して、中国への留学生やビジネスマンを中心に「検査2回の費用だけで30万−40万ウォン(約2万8000−3万7000円)だ。2週間の自己隔離費用や飛行機代まで合わせると数百万ウォン(数十万円)がかかる」と不満の声が上がっている。留学生コミュニティーなどには、「韓国から来た人に陰性確認書をまた出せなんて、目を疑った」「いっそ相互主義を適用してほしい」という書き込みが多数寄せられた。現在、韓国政府は中国からの入国者に対して検査後の陰性確認書を要求しておらず、入国後に無料で検査している。
だが、ソン・ヨンレ保健福祉部報道官は同日、「韓国の防疫措置は、各国に応じてその程度を相互互恵的に合わせているものではない」「(中国の検疫強化は)中国自身の判断によるものだと思う。14日間の自己隔離と隔離期間中にPCR検査を実施する現行のシステムが、我が国の防疫管理において最も適切な措置だ」と述べた。中国入国者の検疫強化は中国当局の判断によるものであり、韓国政府は従来の方針通り、2週間の自己隔離と入国3日以内のPCR検査という検疫水準を維持するということだ。
中国保健当局は、新型コロナ新規感染者が10日に17人増え、累積で8万6284人に達したと11日、明らかにした。中国本土での感染症は1人だけで、16人は海外からの感染者の事例だった。中国政府は、中国国内の感染者が1けた前後で、海外からの流入による感染者のみ存在するとして、事実上の「新型コロナ終息宣言」を9月に出した。
ホ・サンウ記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 記事入力 : 2020/11/12 08:51
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/11/12/2020111280013.html
▲11日午後、仁川国際空港ターミナル1の出国ゲート。中国・深セン行きの航空機チェックインカウンターで、新型コロナウイルス感染症にかかっていないことを証明する陰性確認書2枚を用意した乗客。写真=聯合ニュース