東シナ海でのタンカー事故後、奄美群島などに油状の固まりが漂着した問題を受け、渡嘉敷奈緒美・環境副大臣は14日、三反園訓知事が15日に、奄美大島でそれぞれ現地視察を行った。
渡嘉敷副大臣は、大量の漂着油が未回収のまま残る知名瀬海岸や、岩場に黒い油がこびりついている用海岸など4カ所を視察し、「海岸によって状況が異なると分かった。早く回収し、元の海岸に戻せるようにしたい」。島が目指す世界自然遺産登録の対象は照葉樹の森であることから、「登録への影響は全くない」としつつ、野生生物への影響調査に力を入れると話した。環境省による調査も始まっており、14日には船上からの調査を開始。サンゴなどを対象に、水中カメラでの調査も準備中という。
漂着がトカラ列島の4島でも14日に見つかり、県のまとめで県内での漂着確認が計14島まで増える中、15日に奄美大島の朝仁海岸を訪れた三反園知事は「各島での回収作業は順調に進んでいる」とし、18日に奄美市で予定される一斉回収後に「いつまでに(作業が終わる)というめどが立ってくるのでは」との見方を示した。
同市の一斉回収は18日午前9時から約3時間、約30カ所で予定され、住民に参加を呼びかけている。問い合わせは同市総務課(※電話番号はソース先確認)へ。(外尾誠)
漂着した油の固まりを確認する渡嘉敷奈緒美・環境副大臣=奄美市名瀬の知名瀬海岸
漂着物の回収作業を体験する渡嘉敷奈緒美・環境副大臣(右)=奄美市笠利町の用海岸
2018年2月16日03時00分
朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASL2H01DPL2GTLTB00X.html