京大iPS研究所で不当解雇と元職員提訴へ 「複数回『なんで辞めへんの』と退職強要」
京都大iPS細胞研究所の教授の個人宛てメールを無断閲覧などしたとして懲戒解雇処分になったのは無効として、元職員の50代女性が京大を相手に地位確認と慰謝料など約500万円を求めて京都地裁へ提訴することが分かった。3日にも提訴する方針で、教授からは事前に退職を強要するハラスメントもあったと主張する。女性の代理人弁護士らが明らかにした。
提出予定の訴状などによると、女性は2007年から京大と雇用契約を結んだ。その後、同研究所で教授の秘書として働いた。しかし17年2月に「来年度雇用できない」と教授から言われ「なんで辞めへんの」と度重なる退職強要を受けたという。19年4月には雇用期限のない契約となったが、その後も退職を求められた。その上で今年3月に懲戒解雇処分となったとしている。
代理人の弁護士は「京大に懲戒解雇の理由の詳細を求めたが十分な回答はなかった」と指摘する。
京大は3月の発表で女性が17〜19年度、機密情報の記載された教授宛てのメールを閲覧し、教授の机から機密書類を持ち出しデータを取得するなどしたとしていた。
京都新聞 2020/7/2 11:45 (JST)7/2 14:30 (JST)updated
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