新型コロナウイルスワクチンの1〜2月時点の発症予防効果は、2回接種完了後は42・8%、
3回接種完了後は68・7%だったとする研究結果を長崎大などのチームが発表した。
前回調査した昨年7〜9月は88・7%だった。当時進んでいた2回目接種から時間がたったことに加えて、
デルタ株からオミクロン株に置き換わったことで効果が下がったが、3回目接種で上昇したとみている。
研究に参加する東京、神奈川、愛知、福岡など10都県の13医療機関を1月1日〜2月28日にコロナ疑いの症状で受診し、
検査を受けた16〜64歳の2000人のデータを解析。
陽性と陰性の人にそれぞれ接種歴を確かめ、未接種の人と陽性率を比べて、発症予防効果を算出した。
昨年7〜9月の解析と同様に、ファイザー社製とモデルナ社製は区別せず、接種者が少ない他社製は除外した。
3回接種後の発症予防効果は、米英からの報告とほぼ同等だという。
研究チームの森本浩之輔・長崎大熱帯医学研究所教授は「デルタ株以前よりは低いが、呼吸器感染症のワクチンとしては十分評価できる水準。
海外では重症化予防効果も報告されている。3回目接種を引き続き積極的に進めるべきだ」としている。
2回接種後の効果は海外より明らかに高く、感染対策などの違いが影響している可能性があるとみている。
https://www.asahi.com/articles/ASQ3X72GCQ3XTIPE01D.html#:~:text=%E6%9C%AA%E6%8E%A5%E7%A8%AE