「天知る、地知る、我知る、人知る」
ウソにウソを重ね過ぎて、安倍サマの取り巻きたちも一体、何が真実なのか分からなくなっているに違いない。
安倍首相の「腹心の友」である加計孝太郎氏が理事長を務める学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部
新設をめぐり、「総理のご意向」や「官邸の最高レベルが言っている」と書かれた文書の存否問題。
文科省で再調査した結果、民進党が入手して確認を求めた19文書のうち、14文書の存在が確認されたほか、
内閣府から文科省担当者へ送られたメールの存在も新たに判明。
メールには、国家戦略特区を所管する内閣府の藤原豊審議官の発言として、萩生田光一官房副長官が、昨年
11月の特区諮問会議が獣医学部新設を認めた文書(原案)の設置条件に「広域的」の文言を追加するよう指示
した――と記されていた。
再調査でようやく、コトの発端となった文科省職員による「内部告発」の内容が真実だったことが裏付けられ、
やはり官邸が主導して「加計ありき」で獣医学部新設の話が進められていた可能性がさらに強まったワケだ。
松野博一文科相は「文書の存在は確認できなかった」と発表した前回調査について、シレッとした表情で
「大変申し訳なく、真摯に受け止めている」と謝罪したが、複数の文科省職員が「文書は省内パソコンにある」との
声を上げていたにもかかわらず、聞こえないフリをして事実上の隠蔽を図っていた張本人である。
ズサンな調査とウソで幕引きを図ろうとした責任は極めて重大だろう。
松野と一緒に内部文書の存在を必死に隠そうとしていたのが義家弘介文科副大臣。
参院農林水産委では
「行政運営上のプロセスを上司の許可なく外部に流出されることは、国家公務員法違反になる可能性がある」
と発言。
明らかに内部告発した職員の処分をチラつかせたドーカツだ。
「ヤンキー先生」と呼ばれ、過去には北海道内の私立高の教師だった経歴の持ち主だが、今の姿を見る限り、
イジメを見て見ぬふりする陰湿教師と何ら変わらない。
安倍政権は「道徳の教科化」を声高に叫んでいたが、松野も義家もどのツラ下げて子どもに道徳を説けるのか。
●部下をスパイ扱いした山本大臣のホンネ
文科省の再調査結果を受け、急きょ実施された内閣府の調査内容を公表した特区担当の山本幸三地方創生
担当相はもっと最悪だ。
山本は、ヒアリング対象となった9人の職員すべてが「(総理のご意向などと)発言していないと回答した」とする
一方、内閣府から文科省へのメールの存在は認めた上で、追加条件を指示したのは萩生田ではなく、山本自身
だったと明かした。
だが、たった数人の職員の聞き取り調査だけで事実関係が明らかになるワケがない。
なぜ議事録をきちんと精査、確認しないのか。
それとも内閣府では会議や他省庁とやりとりした内容を文書で保存しない役所なのか。あり得ない話だ。
メールになぜ、萩生田の名前が記されていたのかの説明も一切ナシ。
そんなインチキ調査の結果を基に「総理のご意向はなかった」と断言している。これぞ三百代言だ。
揚げ句、きのうの参院予算委では、内閣府から送信されたメールについて
「文科省の出向職員がカゲに隠れてご注進のようなメールを出向元に送っていた」
と仰天答弁した。
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