ミャンマーの少数派イスラム教徒ロヒンギャが隣国バングラデシュに大量に避難している問題を受け、
アジア各地で8日、ミャンマー政府のロヒンギャへの対応を非難する行進が行われた。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば、ここ2週間で少なくとも27万人のロヒンギャがミャンマー北部から
バングラデシュに避難した。これはミャンマーに住むロヒンギャの約3分の1に当たる。
国連は、今回の衝突で1000人以上が殺害されたと推定している。同国は仏教徒が多数派。
バングラデシュの首都ダッカでは、政治団体やイスラム教系の組織が他の市民団体とともに抗議に参加。
ミャンマーに対し「大量虐殺」をやめ、他国に逃れたロヒンギャを元の場所に戻すよう促した。
ミャンマー政府は、今回の衝突を始めたのは「テロリスト」の側だとしている。
ロヒンギャの戦闘員は2週間前、国境警備所への襲撃で治安部隊員12人を殺害した。
今回の行進では、多くの参加者がミャンマーのアウンサンスーチー国家顧問を批判。
スーチー氏に与えられたノーベル平和賞の取り消しを求めた。
スーチー氏はロヒンギャを支援する行動を取っていないとして再三批判を浴びている。
パキスタン出身のノーベル平和賞受賞者マララ・ユスフザイさんに続き、
8日には同じく平和賞受賞者である南アフリカのデズモンド・ツツ元大主教もスーチー氏に対する批判を展開。
ツイッターに投稿した公開書簡の中で、「ミャンマー最高の地位に就いたことへの政治的な代償が
あなたの沈黙だとすればその代償はあまりに重い」と述べた。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170909-35107033-cnn-int