カナダが中国を人権問題で非難 中国は反発、深まる対立
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中国の民主化を訴えた学生らが軍に弾圧された天安門事件から30年を迎えた4日、カナダのトルドー首相は「人権に関する中国のふるまいを深く憂慮している」と語り、新疆ウイグル自治区での少数民族の収容をやめるよう求めた。
中国側は「ひどい内政干渉だ」と反発した。
トルドー氏はバンクーバーで記者団に対し、「人権」という言葉を何度も使って中国を批判。
「節目のこの日に、またこれから先も人権をより尊重するよう求める」と語った。
フリーランド外相も声明で、天安門事件で殺害されたり、拘束されたりした中国国民について説明するよう求めた。
両者の批判に対し、在カナダ中国大使館は「1980年代後半の政治的混乱については明確な結論を出している」と反論。
カナダ側の批判を「根拠がない。強く反対する」と一蹴した。
カナダ当局が昨年12月、米国の要請で華為技術(ファーウェイ)の幹部を逮捕してから両国の対立が目立っている。先月には、中国当局がカナダ人2人を国家機密を盗んだなどとして逮捕したことが明らかにされていた。
4日はまた、中国が、カナダから輸入する豚肉や豚肉製品の検査を強化する方針を打ち出していることも明らかになった。ロイター通信によると、法令が順守されていないことを理由としており、輸入品の中身が、場合によっては全て確認される。
中国の税関当局が在北京のカナダ大使館に伝えたという。