長野県農業試験場は12日、果肉の一部がピンク色の「リンゴ長果34」(系統名)を開発したと発表した。
通常のリンゴよりも少し重くて硬く、サクサクとした食感や酸味が特徴という。色を生かし、サラダ用のカットフルーツやセミドライ加工などでの利用を見込む。
県は一般販売する際などに使う品種名を26日まで募集する。晩生種で、収穫期は県の主力品種「ふじ」などと同じ11月上旬だ。
果実の重さは約400グラムで、リンゴの中では重めだ。果肉の一部がピンク色に染まるほか、皮も濃い赤色になる。
糖度はふじとほぼ同等だが、酸度が少し高めで濃厚な味わいだという。県農業技術課は「カットフルーツなどのニッチな分野で、新規の需要創出を担える」と説明している。
県はあわせて、大豆の新品種「東山231号」(同)を開発したと発表した。倒れにくいうえに、さやがはじけにくいので機械収穫がしやすく、収量が安定するという。大豆も品種名を募集している。
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO55524840S0A210C2L31000