ヒスイ海岸 なぜ「石の浜」なの? 全国でも珍しい海岸、「石博士」が謎解き
2020.10.05 05:00
西から東まで147キロある富山県の海岸線。風光明媚(めいび)な表情を持つ富山の海辺について、本紙「あなたの知りたいっ!特報班(知りとく)」に質問が届いた。
「県内はどこも砂浜なのに、朝日町はなぜ石の浜なの?」。投稿主は富山市の安田久美子さん(50)。
子どもの頃に宮崎海岸に行って以来、不思議に思っていたという。長年のモヤモヤを解消すべく、取材を進めた。(高野由邦)
波が寄せると、石と石がぶつかりカラコロ…と音を立てている。朝日町宮崎、境の両地区にまたがる浜。大小さまざまな石がびっしり敷き詰められたようになっている。
ヒスイ海岸の愛称で知られ、「日本の渚百選」に選ばれた。ヒスイ以外にもきれいな石がたくさんあり、石好きの人にとっては「聖地」だ。
■「それは、僕が答えるべき内容です!」
誰に謎解きをお願いしよう−。ぱっと頭に浮かんだのは、同町教育委員会の久保貴志学芸員(41)。
気さくな人柄で「朝日の石博士」と呼ばれている。早速、電話すると「それは、僕が答えるべき内容です!」と快諾してくれた。
東京大大学院時代から化石や地質学の研究で朝日町に通っていたという久保さん。期待した通りだった。数日後、海岸で待ち合わせることにした。
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