びわ湖の水位 14年ぶりの低い水準に
雨が少ない影響で、びわ湖の水位は基準のマイナス63センチと、この時期の平均の水位を大きく下回る14年ぶりの低い水準になっていて、このまま水位が低下し続けると渇水対策が必要になる可能性があり、国や滋賀県では水位の状況を注視しています。
滋賀県では台風シーズンにまとまった雨がなく、先月も大津市の降水量は43ミリと平年の29%にとどまっています。
このため、びわ湖の水位は、15日午前6時現在で基準水位からマイナス63センチと、例年のこの時期の平均のマイナス36センチを大きく下回り、14年ぶりの低い水準となっています。
びわ湖の水位を調整している国土交通省 琵琶湖河川事務所では、びわ湖から放流する水量を現在は、下流域の生活に必要最低限となる毎秒15トンに抑えています。
びわ湖の水は滋賀県だけでなく大阪府や京都府、それに兵庫県のおよそ1450万人の生活や産業を支えていて、直近では平成14年9月にマイナス90センチを下回ったため、およそ3か月間にわたって取水制限が行われました。
琵琶湖河川事務所の矢野公久 所長は「今後さらに水位が低くなることも想定される。われわれが調整できるのは瀬田川のせきだけなので、天気や水位を注視していく」と話していました。
気象台によりますと、滋賀県の11月はもともと雨が少ないため、今後もびわ湖の水量がただちに回復する見込みは少ないということです。
滋賀県では水位がマイナス65センチに低下した場合、「水位低下連絡調整会議」を設置して、渇水対策を検討することにしています。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20211115/2000053863.html