https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241212/k10014665581000.html 鹿児島 貨物列車脱線事故 駅から出発してまもない分岐近くに傷
鹿児島県薩摩川内市にあるJR鹿児島本線の川内駅で貨物列車が脱線した事故で、国の運輸安全委員会の鉄道事故調査官が現場で調査したところ、駅から出発してまもない分岐の近くに脱線の際についたとみられる傷があることがわかったということです
12日午前3時ごろ、鹿児島本線の川内駅で、熊本市の熊本駅から鹿児島貨物ターミナル駅に向かっていた機関車1両と貨車11両のあわせて12両編成の貨物列車が脱線しました。
けが人はいませんでした。
JR九州によりますと、貨物列車は食料品などが入ったコンテナを載せていて、機関車1両と貨車の部分の2両が脱線し、本線に入るための「分岐器」と呼ばれるレールの切り替え装置の周辺で止まっているということです。
現場には12日午後、国の運輸安全委員会の鉄道事故調査官2人が入り、脱線の詳しい原因を調べました。
それによりますと、駅から出発してまもない分岐の近くに脱線の際についたとみられる傷があることがわかったということです。
一方で、レールに列車が残ったままで、詳しいことはまだわからないとして、車両を移動してから詳しい調査を続けるということです。
この影響で、JR九州は鹿児島本線の川内駅と隈之城駅の間の上下線で12日は終日、運転を取りやめ、13日も始発から運転を見合わせるということです。
運輸安全委の調査官「どのあたりから脱線か調査」
現場を調査した国の運輸安全委員会の高橋正樹鉄道事故調査官は「きょうは、どのあたりから脱線が始まったか、ということを調査した。今のところ、駅から出発してまもない分岐の近くに脱線の際についたとみられる傷があるということだけはわかった。ただ、レールに脱線した車両がのっているままなので、詳しいことはまだ分かっていない」として、車両を移動してから詳しい調査を続ける考えを示しました。
JR九州とJR貨物が謝罪
脱線事故を受けてJR九州とJR貨物は、12日午後に鹿児島市で会見を開きました。
この中でJR九州鹿児島支社の海老原毅支社長が「このたびはお客様、関係者の皆様に大変ご迷惑をおかけし、申し訳ございません」と謝罪しました。
そのうえで、脱線した車両は、本線にレールを切り替える「分岐器」と呼ばれる装置の周辺で止まっていると説明しましたが、現場の詳細な状況を確認できておらず、原因は調査中だとしました。
また、事故の前に行われた列車や設備への定期的な点検では、異常は確認されていなかったほか、事故当時の列車の速度は時速15キロほどで、制限速度の範囲内だったと説明しました。
さらに、事故当時、信号設備には異常はなかったということです。
JR九州は、国の運輸安全委員会の現場での調査が終わり、現場保存の指示が解除され次第、復旧作業などに取りかかる方針を示しました。
JR貨物は、熊本駅と鹿児島貨物ターミナル駅の間で部分運休となっていますが、トラックによる代替輸送を行うとしています。
JR九州 新幹線乗車で対応
JR九州は、鹿児島中央駅と川内駅の間について、乗車券や定期券などで九州新幹線に乗車できる対応を列車の運行が再開するまでの間、続けることにしていて、駅の係員に切符や定期券を提示してほしいとしています
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